26 May 2010

Clock DVA - Thirst [LP/Fetish FR2002 1981 UK]

Clock DVAは英国の工業都市シェフィールドで1978年に Adi NewtonとSteven "Judd" Turnerで結成されたインダストリアル、ポスト・パンクバンド。バンド名は影響を受けたAnthony Burgessの小説「時計じかけのオレンジ」が由来でDVAとはロシア語で"2"を示し、つまり2時という意味である。リーダーのAdi Newtonは同郷のThe Human Leagueの前身のThe Futuresのメンバーでもあった。当時Cabaret VoltaireやThrobbing Gristreなどとも交流が深く、1980年発表のカセット作品のWhite Souls In Black SuitsはCabaret VoltaireのChris Watsonが参加してWestern Worksスタジオで録音、ミックスされ、T.G主宰のIndustrial Recordsからリリースされた。1981年発表のThirstは彼らの2ndアルバム。このアルバムからメンバーにサックスのCharlie Collins、ギターのPaul Widger、ドラムのRoger Quailが加わった。音の方はインダストリル風な不穏なイントロで幕開けし、途中からリズム隊が加わり、その後は、うねる重低音なベースにフリーキーなサックスやノイジーなギター、Adi Newtonの押し殺すようなヴォーカルが加ってダークで緊張感あふれるファンクサウンドが展開される。フリー・ジャズ風なサックスプレイが圧倒的なSensorium、シングルになったキャッチーなフレーズの4 Hours、シャーマニックな雰囲気の中、ノイジーなギターとサックスが荒れ狂って絡んでくるImpressions Of African Winterと名曲揃いで聴き応え充分のアルバムである。


《Track List》
A1 Uncertain (7:04)
A2 Sensorium (2:38)
A3 White Cell (4:38)
A4 Piano Pain (3:15)
A5 Blue Tone (5:57)
B1 North Loop (4:50)
B2 4 Hours (4:00)
B3 Moments (6:25)
B4 Impressions Of African Winter (5:26)


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