19 May 2010

Einstürzende Neubauten - Kollaps [LP/Zick Zack ZZ 65 1981 GER]

1980年に西ドイツでEinstürzende Neubauten(アインシュツルツェンデ・ノイバウテン=崩壊する新建築)はリーダーのBlixa Bargeldを中心に結成された。1stアルバム制作当時のメンバーはBlixa Bargeld, N.U.Unruh, F.M.Einheitでそれぞれの姓は「現ナマ」、「不穏」、「単位」の意味であり、もちろん偽名である。結成当初から現在に至るまでNeubautenの象徴となっている一つ目人間は、メキシコのトルテカ文明の遺跡の洞窟に描かれた壁画のものであり、Blixaが1980年に書物からの引用したもである。Neubautenと言えば鋼のスクラップを打ち、圧搾ドリル、電動ノコギリ、コイル等、様々なメタル・ジャンクを操る過激なイメージがあるが、元々はドラム担当のUnruhが金に困ってドラムキットを売ってしまい、仕方なく盗んだ廃品を利用してドラムキットもどきを作って使用したのがきっかけだったようだ。偶然の産物である。この1stアルバムはハンブルグのHafenklangスタジオにて1981年7~8月に録音・ミックスされ、上記のメンバーの3人に加え、後にメンバーとなるMark ChungがBassで参加している。音の方は荒っぽいパンクサウンドをベースにGuiterのフィードバックノイズ、圧搾ドリルでコンクリートを掘削する高周波ノイズなどの様々な電子ノイズにメタルジャンクのパーカッションが絡み、それらの音に独語独特の硬い語感でシャウトするBlixaのヴォーカルも加わりインパクト充分。このアルバムを聴くにつけ、インダストリアル系の音というのはドイツ語の語感と相性がよい気がする。まあ、彼らの場合は音だけでもインパクトは得られるがNeubautenや"ドイツ"のイメージを体現するBlixaのヴィジュアルや彼らのメタルジャンクのパーカッション、電ノコで火花を散らすパフォーマンスは凄まじいだけにLiveなどの映像を先に見てから入るほうが分かり易いかもしれない。SPKと共に80年代を代表するメタル・パーカッションバンドである。

《Track List》
A1 Tanz Debil (3:21)
A2 Steh Auf Berlin (3:45)
A3 Negativ Nein (2:25)
A4 U-Haft Muzak (3:38)
A5 Draussen Ist Feindlich (0:48)
A6 Hören Mit Schmerzen (2:32)
A7 Jet'm (1:20)
B1 Kollaps (8:02)
B2 Sehnsucht (1:18)
B3 Vorm Krieg (0:20)
B4 Hirnsäge (1:49)
B5 Abstieg & Zerfall (4:29)
B6 Helga (0:08)

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