17 August 2008

The Durutti Column - The Return Of The Durutti Column 〔LP/Factory FACT14 1979 UK〕

The Durutti Column(ザ・ドゥルッティ・コラム)は1977年英国マンチェスターで3人編成のNosebleedsというパンク・バンドでギターを弾いていたVini Reillyがソロになって始めたプロジェクト。因みにDurutti Columnは1930年代のスペイン市民戦争時の市民部隊の名前である。マンチェスターでFactory Recordsを立ち上げたばかりのTony Willsonに気に入られ、レーベル初のレコードリリースとなるコンピレーション7"×2枚組の「A Factory Sample」に2曲提供している。このアルバムはFactory Recordsから1979年発表されたデビューアルバム。写真のベージュのサンドペーパーのジャケットは初回盤2000部限定でFactoryのオフィスで社長のTony WilsonとJoy DivisionのIan Cirtisらが手伝って一枚一枚丁寧に糊でサンドペーパーを貼って作られた。このジャケットはTony WilsonのアイデアでSituationist(状況主義者)からヒント(彼らはサンドペーパーを使用した本を出そうとし、本棚に置いて他の本を破壊する)を得たらしい。つまりこのレコードが一緒に並ぶ他のレコードを破壊させるわけだ。さて、音の方だが過激なジャケットとは裏腹にシンセサイザー、リズムボックスに空間的な広がりを感じさせる漂うようなギターが淡々と紡がれるインストゥルメンタル。プロデューサーのMartin Hannettがムーグのシンセから出した小鳥のさえずりを思わせる音を聴いて自然とできたという「Sketch Of Summer」は初期の名曲だ。尚、1996年リリースCDバージョンはオリジナル9曲の加え、初回盤のみの収録だったMartin HannettのFlexi Discの2曲、自殺したJoy DivisionのIan Cartisへ捧げられたというシングル「Lips That World Kiss」などがBonus Trackで追加され計15曲になっている。


《Track List》
A1.Sketch For Summer (3:01)
A2.Requiem For A Father (5:08)
A3.Katherine (5:30)
A4.Conduct (5:02)
B1.Beginning (2:28)
B2.Jazz (1:35)
B3.Sketch For Winter (2:25)
B4.Collette (2:23)
B5.In 'D' (2:25)

《FLEXI DISC》 (初回盤のみ収録)
A.First Aspect Of The Same Thing /Martin Hannett (3:42)
B.Second Aspect Of The Same Thing /Martin Hannett (2:59)

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