14 April 2013

Mau Mau - Kraft [LP/Polydor - 2372 107 1982 GER]

Mau Mau (マウ・マウ) はD.A.F.に2ndアルバムまで在籍していたギタリストWolfgung Spelmansと最初期のD.A.F.のメンバーだったベーシストMichael Kemnerが中心になって1981年に結成、その2人の他にFred Heimermann、Lorenz Altendorfが参加している。このバンドの中心人物のWolfgung SpelmansはD.A.F.を脱退した理由を「私は単に曲を作ってギターを弾くだけのギターリストにはなりたくなかった。私には色々アイデアがあったが、それを実現するための自由はD.A.Fではなかった。」とインタビューで答えている。このアルバムはメジャーのPolydorから1982年にリリースされ、Mau Mauにとって唯一のアルバムである。このアルバムにはゲストとしてCANのドラマーJaki LiebezeitがA1,A6で何故かドラムではなくトランペットで参加。またA6,B1,B5で参加しているTabuなる女性ボーカルは非常に透明感のある声の持ち主で、後にMau Mau解散後にWolfgang Spelmansが結成するユニット"Plaza Hotel"にJaki Liebezeitと共に参加している。(これも超おススメ)さて、音の方だが、突んのめる様な性急なビートやファンクっぽいビートに初期D.A.F.風の怪しいシンセ音、そしてSpelmansお得意のシャカシャカギターが絡むジャーマン・ポストパンクというべきサウンドを展開。参加している曲は少ないながらも、Jakiのトランペット、Tabuのボーカルは効果的である。ただ、SpelmansのギターにD.A.F.在籍時代の過激さが後退しているのは少し残念だが、初期のD.A.F.やGerman New Wave好きにはお薦めの一枚。しかし、このアルバムは当時のChrislo Hassが率いた Liaison Dangeruses同様にD.A.F.程の成功は得られず、シングル2枚を残してひっそりとグループは解散してしまう。D.A.F.を脱退した2人の(Chrislo Hass,Wolfgang Spelmans)アルバムを聴くにつけ本当に才能があったと思うし、もしもD.A.F.が分裂せずあの4人のままでバンドとして突き進んで進化していたらと思うと只々残念。


《Track List》
A1.So Weit Die Füße Tragen
A2.Auf Der Jagd
A3.Geradeaus
A4.Alles Lüge
A5.Rhythmus Der Trommel
A6.MM Dub
B1.Mau Mau
B2.Abenteuer Im All
B3.Kampfjacken
B4.Wie Ein Mann (Benimm Dich)
B5.Dondola

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