6 April 2013

Surgical Penis Klinik - Meat Processing Section [7''EP/Industrial IR0011 1980 UK]

1980年にSurgical Penis Klinik名義でペニスの串刺し写真というショッキングなジャケットで発表されたS.P.K.の7''シングル、「Meat Processing Section」は英国のThrobbing Gristle主宰のIndustrial Recordsから2000枚限定でリリースされた。リリースのきっかけはThrobbing GristleとIndustrial レーベルを気に入っていたオーストラリアのJJJというFM局のDJからの紹介でS.P.K.の存在を知ったIndustrial Recordsは彼らのシングル2枚を聴いて、パワフルな音と独特な視点とアイデアをかなり気に入り、Industrial レーベル側から英国での再リリースを持ち掛けたことで実現した。そして同年12月にはロンドンのクラブHeavenで行われたLiveでThrobbing Gristleと共演している。このシングルの1st エディションの1000枚はジャケット写真がステッカー仕様でのリリースだったが、2ndエディションの1000枚のジャケット写真はプリント仕様に変更になってリリースされている。また、ラベルにミスプリントがありA.sideでは"Factory"と曲名違い、B.sideは"Slogan"とスペルが間違って表記されてしまっている。曲自体は新作ではなくオーストラリア時代の3rdシングル(Mekano-Kontakt-Slogun)から1曲カットしたのもの。さて、曲の方だが基本的にはかなりノイジーで歪曲したエレクトロパンクだがA.sideの「Mekano」は意外な程キャッチーなメロディが印象的。だがB sideに収録された「Slogun」は初期衝動に駆られたクレイジーかつ凶暴なものでS.P.K.の真骨頂。特にボーカルのNe/H/ilの突き抜け方は尋常じゃない。この曲の「kill kill kill for inner peace,bomb bomb bomb for mental health=内なる平和の為に殺せ!殺せ!殺せ!、精神の健全の為に爆弾を!爆弾を!爆弾を!」という歌詞は、まさにこのバンドが借名した旧西ドイツのテロ組織S.P.K.(Sozialistisches Patienten Kollektive=社会主義患者集団)の"Slogun"だ。


《Parsonnel》
EMS AKS: voice, tape, syntheseizer
Ne/H/il: voice, tape, electronic rhythm
Danny Rumour: guitar
David Virgin: bass 


《Track List》
A.Mekano
B.Slogun

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